ザ・ハッカー

タイトルどおりあまりにマニアックな映画なので、あまり凡人受けはしないと思うw
ハッキング(いやここではクラッキングと言ったほうがいいか)の天才ケヴィン・ミトニックを追い詰めた男として知られる下村努の映画化。有名なハッカーであるケヴィンの英雄を称えたり、その功績を崇めたりするものではない(それは道徳上問題があろうw)どちらかというと、それを一番追い詰めた下村、そして最も追い詰められたケビンという描写になっている
けど実際実話がどこまで忠実に再現されているのだろか。これを見ると、この技術はまるで魔法。ちょっとあり得ないんだがw
まず言っとくと、ハッキングとかセキュリティにまったく疎いと、何やってるのかさっぱりわからずちっとも楽しめませんwある程度の予備知識は必要かと。だって繰り広げられてる会話がこんなだもんw
スキート・ウーリッチ
「でも侵入の跡は消せないぞ」
「いやシステムパッチでログイン時間を消す」
主人公は一応ケビンなのだが、社会的にまるで悪役で、とても彼の味方をする気分にはなれなかった。同じ日本人?だし、下村に感情移入してしまったな
こういうのは何が難しいかって、普通の事件と違って証拠隠滅が容易であること。普通なら凶器や死体を隠したり処分するのに一苦労。ところがこれはファイルをDeleteボタン一発で消せる。所詮ディジタル上の創作物、痕跡は簡単に隠滅できるのだ
効果音も見事だね。実際コンピュータいじってるときにあんなコミュカルな音がするわけないんだが、違和感ない音を効果的に出している
最後は完全に下村の読み勝ち!化かし合い合戦は下村に軍配あり!まあ見事としか言いようがない。その証拠隠滅のため、ケビンはノックの音がしたらどこかにプログラムファイルを送信して自分のコンピュータからは消してしまう。下村はそれを読み、その送信先のコンピュータをエミュレート(模倣)していたのだ。つまり最後に必死にケビンが行っていた作業は、単にプログラムを元の持ち主である下村に送り返していただけというw