ザ・ロード

ヴィゴ・モーテンセン主演のひたすら歩き続けるサバイバル。2009年アメリ
2007年度ピューリッアー賞受賞コーマック・マッカーシー原作、第80回アカデミー賞主演男優賞ノミネート

物語の舞台は文明が失われて10年が経ち、太陽もなく、寒冷化が進み動植物が死滅した世界。僅かに生き残った人間も保存食を見つけるしか生き延びる手立てはない。そんな荒廃した道なき道を父と子は寒さから逃れるため、南を目指し歩き続ける。この悲惨な現実から息子を守ろうとする父。人類最後の火を掲げ、2人は絶望の道をひたすら南へ歩いていく。

久しぶりのヴィゴ・モーテンセンということで見てみたが、なんというかこの作品はジャンルの分類が難しい。サバイバル系であり、ある意味ホラーでもある。人が人を食う。信じられないかもしれないがあまりの食糧難で餓死に直面するほど人が追い込まれると、やがて食い合うのだろう。動物でも魚でもそういうことはある。それでもこの親子のように人としての誇りを持ち、火を運んでいられるだろうか
これはそれを如実に描いており、実に怖い。一番印象に残ったのは地下に裸で肉片を食いちぎられながらも生きながらえ、幽閉されている人たち。いや彼らを監禁している者にとっては彼らは人間ではなくあくまで非常食なのだろう

前半は退屈だが、後半にかけて徐々に動きが
まるで電波少年みたいw ヴィゴは本当にダイエットして痩せたみたいだ。彼のこの映画にかける並々ならぬ精神力意気込みに感服する。ヴィゴが麻原にしか見えない(ノ∀`)

子供は美少年なのだが、優しすぎてイラ付く。少しは父親の代わりにリアカー引け!自分は何もしてないのにわがまま言うな!と言ってもそのわがままは優しさゆえのわがまま
結果父親は無理しすぎて自分の寿命を縮めてしまった・・

最後のシーン。少年に近付いてきた目つきの悪い汚らしいお世辞にもいい人には見えない悪人顔の男。あいつだけ見たら警戒するだろ(ノ∀`) その後に優しそうな母親、子供、おまけにワンちゃんまで出てくるなんて・・順番逆だろ

地球にもいつかはこういう日が来るのかもしれない。そう思うと実に怖い

http://www.theroad-movie.jp/