マシニスト

いやー実に奇妙で、徐々に徐々にその謎が解き明かされていくというミステリー
特筆は何と言っても主演のクリスチャン・ベイルのこの痩せっぷりw同一人物とは思えん
この映画の役作りために、4ヶ月で30キロの減量に成功させたというのだからすごい
ここまで減量するのは相当大変だったろうな。いくら映画のためとはいえ、相当日常を犠牲にしたに違いない。あそこまで痩せてるとイライラもしてくるだろうし、顔もガリガリ、本当に睡眠とってないんじゃないかと思えるくらい顔色悪いす
しかしこんな気色悪い男が、娼婦スティービーとプライベートの仲になったり、空港内ダイナーのマリアの常連になってデートできたり、モテすぎるのが納得いかない。けどレズニックでかなりの年上好きなのかw
レズニックは終始骸骨面、フラフラで挙動不審、交通事故に遭った後も体中血だらけ傷だらけで走り回る様は純度100%の変質者w見ていてとにかく気持ち悪かったすw
それにしてもこのレズニックは気に入らない。自分の妄想を人のせいにして、自分のミスで大怪我させたミラーを逆に脅したり、あんなに親切にしてくれたスティービーに食って掛かったり。どうしたってこいつにだけは感情移入できん
この作品はもう一つ、工場の事故の恐ろしさも教えてくれる。単調だが常に危険が伴う作業。それゆえに油断しがちで片腕を失うような大事故が発生した

結論的に、レズニックはひき逃げ事故を起こし、子供を死なせてしまった。それ以来その罪に苛まれ、眠れなくなり、どんどん痩せ細っていった
そしていつしか空港のカフェでその幻影の母親と会話し、その幻の子供と遊ぶことに。遊園地での彼の狼狽振りは周囲にはかなり奇妙に見えただろう
結局部屋にあったあの首吊りのような絵と「_ _ _ _ E R」の文字。これはKILLER(人殺し)
もう一つ説明付かないのが、アイバンこと禿げデブの正体。これはもう1人の自分と推測する。そのがっちりした大きな体は対照的な健康体。もう1人の自分が自分の本音を自分に話しかける
「相棒。あの子が死んでることくらい百も承知だろ?」
そして最後、悟ったは自ら自首し、留置所でようやく1年ぶりの睡眠をとることができるのだった

驚いたのは売春婦で化粧していたときは若かったスティービーが、素で会ったときは完全なおばさんだったこと。それもそのはず、もう41歳だもんな

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