運命を分けたザイル

二人の登山家の生死の狭間にいたエピソード(実話)を基にした感動の映画
まあなんでわざわざ自ら登山で命掛けるんだという話はおいといてw
さすが実話だけあって実にリアルです。自分が助かるためにザイルを切ったり、実話ならではの話。作りものなら自分の命を犠牲にして仲間を救ったなんてお涙もののい話が出来上がるんだろうけど、これでは一切そういうのなし。それだけにすごいことだ
あんなクレバスに落ちたら普通アウト。他の二人が確信してたように、まず死ぬだろう。だがジョーはあえて深く入っていった。上がるのが無理なら降りてしまえという原理。そして奇跡的に太陽の日差しが・・
水もなく、食料もなく、極寒、足は骨折という激痛。これ異常ない生き地獄だったろう。いやむしろ死んだほうがどんなに楽だったか。ジョーのサイモンを呼ぶ声が聞こえたのも奇跡。映画になって当然の、まさに映画のような感動的な話だ
ただ話の流れが、終始このジョーとサイモンのストーリーテラーで進んでいくので、今一のめり込みにくかったのが残念
実際の映画で出てくるほうはろくにしゃべらんし、ジョーは女みたいな悲鳴と女みたいな甲高い声ですこぶる気持ち悪かったしw
しかし高い山ってのは上の方がほとんど雪なんだな。だからザイルを突き刺して直角に登っていく形になる。よくできるよこんなこと
一方で雪にはメリットもある。雪だから溶かせばいつでも水になるし、そのまま食べても多少?腹の足しにはなる
けどこれ明らかに監督や俳優の力不足。一番感動的な三人の再会の場面をうまく描ききれていない。もったいない。あれでは涙も今一だ
同時に二人で登頂することの難しさも描かれている。一人なら仲間に足を引っ張られることはない。けどいざというとき自分を助けてくれる人がいない
だが仲間がいれば、お互いに助け合える。喜びも苦しみも共有し合える
今回はその両方が出たといっていいだろう。足の負傷で足を引っ張ってしまったジョー。一方でサイモンがいなければ生きて帰れることはできなかったろう

けどこれ結局あのザイルを切ったことで二人が離れ離れになり、サイモンは自分勝手にさっさと自分だけ戻り、都合よく仲間を死んだと決め付け、ろくに助けに戻ろうとせず。ジョーは結局一人で戻ってきた、みたいなお寒い話にもとれるw唯一何がすごいかといったら、やっぱジョーなんだろうな

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