砂と霧の家

砂の庭に時たま立ち込める霧・・そんな家が勝手に売却され、その新しい住人に対するどうしても拭いきれない憎悪や愛をひたすら描くという悲しい作品
そこそこ面白・・いや面白いという表現も変だが、「レイ」に比べたら集中力を持って一気に2時間観終えることのできる、惹き込まれた作品

主演は「ハルク」などでお馴染みのジェニファー・コネリー。美しいが一方で悲しい表情がこれほど似合う女優はいない。やや中谷美紀入ってますw
そして憎きベラーニ元大佐にベン・キングスレー。とにかく終始この禿げがうっとおしかったヽ(`Д´)ノ にやけ面もキモいし、単に新しい家の踏み台のためだけに、キャシーの思い出の詰まったあの家をいたずらに手放そうとしなかったのが許せんヽ(`Д´)ノ
そしてキャシーに逝かれたレスター警官にロン・エルダード。あの警官は完全にキャシーの美貌に自分を見失い、すべてを失った哀れな男としか言いようがない。確かにあんな親切なお巡りさん嬉しいけど、ちと見境なくのめり込み過ぎた。やっぱ公私混同して私情による特権操作をしちゃいけないよ。最後のは完全にやりすぎ。けど普通なら単におまわりにビビるだけのはずが、あの糞将軍はふてぶてしくもよくもあれだけ反論したもんだ

倫理的には間違っている。許せない。だが法律的にはあの将軍達が正しい。のでどうしても手足が出ず、途方にくれるしかないキャシーと警官・・感情的に動くしかない彼女は、何度もあの家に足を運び、あの家族達のお世話になってしまう。あの家族達の優しさがまた憎めないんだよな。キャシーが自殺未遂したときも必死に介抱してくれた。あの人が家を取られたら同じことしそう・・
灯油を三つも買ったのは、あの家に火をつけるためだと思ったんだが、結局人を傷つけることは何一つしなかったんだよね。ただ悶えるしかなかった

そしてラストは最悪の結果に・・悲しっす。あまりに悲しすぎます゚・(つД`)・゚・。けどあれで悪の根源が消えてくれたから、あのまま自動的に元の家主に戻れば、無事丸く収まるのかな
だがそれには3人の命に1人の刑務所行き。あまりに大きすぎる代償だった・・

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